日曜日の夕方。
私は自転車で大阪の淀川を走りました。
淀川は琵琶湖から流れる川で全長75キロ。
川幅も1キロ弱あります。
川の両側にはグラウンドや公園だけでなく様々な植物が生い茂り自然がいっぱいです。
近くにある梅田の高層ビル群と比べると別世界。
ここには浮浪者の家が所々にあります。
家の中には段ボールでなく葦(あし)?!で建てられたバリ風のおしゃれな家もあります。
放し飼いですが犬を散歩させている浮浪者もいます。
昔から「坊主と乞食は3日やったらやめられない」という諺があったように思います。
本当でしょうか?
学生の頃、京都の三千院の付近で新聞配達していたことがあります。
お坊さんが通勤してくるのですが、ほとんどが大型のベンツで通勤。
若い門前を掃除するようなお坊さんでもアウディやゴルフでした。
当時、貧しかった私は一瞬「お坊さんになろうかな」と思ったぐらいでした。
乞食(浮浪者)はどうでしょう?
学生の頃、先輩で大学を休学して大阪で浮浪者をしてきた人がいました。
どうして浮浪者と聞くと、先輩いわく「人間、一度は社会の底辺を見ないとダメだよ」という答えでした。
「冬場は大変だったでしょう」と聞くと「寒くて路上に寝てられないから早朝、JRの環状線に乗るんだ。暖かく最高に気持ちいい。最高! 味岡君も良い体験だからしてみたら?」
この先輩から聞くと浮浪者も、悪くない感じでした。
さて淀川をしばらく走っていくと高く伸びた葦の間に細い道を見つけました。
早速、自転車でその道に入っていきました。
両側には背の高い葦が生えて、ここで何か事件に巻き込まれてもわからないぐらいです。
しばらく行くと、一人の男性が立っていて私のほうを見ています。
自転車に乗っている私をジロジロ見ています。
魚釣りかなと思ったのですが竿は持っていません。
しばらく行くと、またジロジロ見る男性。
さっきの方の仲間かと思ったのですが違う感じです。
結局、6,7人と出会いました。
全員が竿を持ってなく仲間でもない!
この人たち、いったい何をしているんだろう???
すごく不思議な感じがしたので、家に帰ってネットで調べてみました。
答えはゲイの方の出会いの場所でした!
だからパートナーを探しているのでジロジロ見られたのです。
世の中にはゲイ(男性同性愛者)だけでなくレズビアン(女性同性愛者)、バイセクシャル(両性愛者)、トランスジェンダー(性別と異なる性別を生きる人)の方がいます。
ご存知のように総称してLGBTと言いますが、人口に占める割合は7.6%、13人に1人、日本だけで約950万人で東京の人口と同じです。
すごい人口なのでLGBTの方の存在を無視することはできません。
実際、就職に関してもパナソニックや野村證券、ゴールドマンサックスやIBMなどの名だたる企業がLGBTの方を積極的に採用しているそうです。
その理由は、一般の企業が受け入れにくい分、LGBTの方の中には優秀な人が多いということで採用しているそうです。
さて日が暮れてきて周りの高層ビルが輝き始めました。
まるでニューヨークのマンハッタンのような夜景です。
毎晩、浮浪者の人は、こんなキレイな夜景を愛犬と一緒に見ているのでしょうか。
このエリアだけでも高層ビルで働くビジネスパーソン、浮浪者、LGBTの方、いろいろな価値観の方がおられます。
世界を見渡せば、価値観は無限です。
では、どのような価値観が良いのでしょうか?
脳科学によれば「脳は利他的」なことがわかってきています。
また、脳は「自分の思いを行動に移そう」とすることが分かっています。
つまり利他的な価値観で物事を考えて行動すれば、夢や目標を実現しやすいということです。
実際、ビジネスの世界を見ても「商売は金儲け」という考えで商売された方は、ほぼ倒産されています。
逆に、「世の中の役に立ちたい」というような利他的な考えで商売されている方は、長く続けられています。
研究の分野でも、「困っている人を助けたい」というような利他的な思いでないと、発明や発見ができないという話を聞いたことがあります。
さあ、大切な夢や目標を利他的な思考で実現しましょう!
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