フラフラになりながらチベットへ
その後、私は下見のためにチベットに行きました。
首都のラサは平均標高が約4000メートル!
3776メートルの富士山より高いので、酸素ボンベを持ちフラフラになりながら、やっとの思いで到着しました。
しかし、チベットで見た現実は厳しいもので、中国にすでに自由を束縛されている状態でした。
貧しさも半端でなく、チベットの僧侶は、粗末な食事とヤギのお茶を飲んでいました。 平和で豊かな日本で、生活をしている私には無理な世界でした。
それで私は、修業の場を日々の生活、つまり娑婆で行おうと考えました。
真の幸せとは、心の平安と充足感から生まれる
・・・自分の心を高めることが本当の幸せにつながると思ったからです。
しかし、現実は厳しい!
日々、質素な食事と思いながらも、「美味しいものをいっぱい食べたい」という願望が出てきます。 気が付けば、食べ放題の店で食べまくっているのです。
仕事でも利他の気持ちを常に持たなければいけないのですが、それができません。
先日、社員が「競合する会社に対抗することは考えていません」と会議で発言しました。
私は「厳しい時代なのに共存共栄なんかあり得ない」と叱責してしまったのです。 しかし、本当は彼の言うような気持が根底にないといけないのですが、つい現実に流されてしまいます。
心の平安と思い、毎日座禅を組んでいますが、無の境地にはなかなかなれません。
それどころか「毎日、寝て暮らしたい」「自転車でヨーロッパ一周したい」「千疋屋のパフェが食べたい」など雑念のオンパレードです。
「極楽百年の修行は穢土の1日の功に及ばず」
(極楽浄土で100年修行をしても、この世で1日修行した成果に及ばない)
・・・まさにこの世こそ最高レベルの修行の場なのです。 私は仏教徒ではありませんが、これからも幸せになるために修行するつもりです。
皆様もご一緒にいかがですか?
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