久しぶりに電車に乗りました。
この時間帯にしてはめずらしく人が多く、座る席がなかったので扉付近に立って私は本を読み始めました。
次の駅で、中年くらいで足が悪い杖を使用されている男性の方が乗車されてきました。 私はすぐに、「この方は足が悪いから少し乗っているだけでも席に座りたいだろうなぁ」と思っていたのですが、付近の優先座席に座っている若者男子と外国人の若者男子はともに寝ていて気付いていません…。
あーあー、なんで!
と思いながらも仕方ないなと過ごしていましたが、私は立っている人間なので席を譲ることもできず。何もできずにいました。
足が悪い中年くらいの男性は、しばらくゆっくり悪い足を引きずりながら歩いて違う席を探すもどこも空いておらず…。
そうこうしていると、その行動を見ていた少し前にいた紳士ではなく、“一見ガラの悪い若いカップル”が自分たちの鞄を持って立ち上がり…
「こちらを利用下さい!」
と二人して席を譲っているではないですか!君たちがその行動をしてくれるんだ!なんかギャップを感じるんだけど素晴らしい!
やきもきしていた私の気持ちは“一見ガラの悪い若いカップル”の行動によってスッキリできて救われました。
電車を利用すると、たまに出くわすこんな光景。
もし自分が座っている側だったら、すぐに気づいて席を譲っていけただろうか。
どこでこういうことに出くわすか分からないので、いつも気を付けていないといけないなと思った次第です。
また、この電車内での何気ない日常の出来事で
・お年寄りの方や身体の不自由な方には席を譲る
・困っている人がいたら周りが助ける
といった、「特に意識していなくても人が自然と行う行動」には「習性」のようなものがあると思いませんか?
これまで生きてきた中で、自然と学んだ行動心理なんだと思うのですが、人間が「こうしよう!」とか何かに触発されて行う行動などは、自然と出てくる「人間の心理」に基づいたものなんだろうなぁと思います。
行動心理学はマーケティングに効果あり?!
人間の行動原理は果たしてマーケティングに活かせるのでしょうか?
「人間の行動の裏に潜む 不思議な 心理」に関心をもった私ですが、それらは経済学やマーケティングなどと密接に関係しているんだろうな…と感じています。
「行動心理学」とはアメリカの心理学者ジョン・ブローダス・ワトソンによって20世紀初頭に提唱されました。例えば「頭をかく」とか「椅子の座り方」などの仕草や行動パターンから、心理を研究するアプローチです。
行動心理学とマーケティングは親和性があると思います。
マーケティングでは、消費者の心理傾向を踏まえ、効果的に購買意欲を刺激する心理手法が頻繁に活用されています。行動心理学を知ることで、商品・サービスの集客や販売促進につながるかもしれません。
そこで、マーケティングに効果的な行動心理学5選!
ザイオンス効果
繰り返して接触する回数が多いほど人は好感度が高まるという行動心理学です。単純接触効果ともいいます。
近所のコンビニエンスストアの店員さんになんとなく親しみを覚えてしまう経験はありませんか?
また、何度も目にする広告に惹かれる傾向にあることから、ネット上では検索ワードや情報閲覧をもとに、関心が高いであろう広告を表示する手法です。短期間に頻繁に見てもらうことが効果的。
ただしザイオンス効果を使う上で2点注意する必要があります。
1つ目は
接触回数は10回がピーク、それ以上は印象に影響を与えない
という点です。
先程の広告においては10回を数えることが難しいですが、営業では10回アプローチしてみてダメであれば次に移った方が良いとされています。
2つ目は
マイナスのイメージを与える場合、接触回数が増えるごとに嫌われてしまう
という点です。
ザイオンス効果では基本的に±0か+のイメージがあるときのみに働き、マイナスのイメージを与える場合逆効果が働くことに注意する必要があります。
バンドワゴン効果
多数がある選択肢を選択している現象が、その選択肢を選択する者を更に増大させる効果。
簡単にいうと、「世間の流行や周りの評判を判断材料にしてしまう心理」のことです。
ビジネスでの活かし方で典型的な活用方法は「キャッチコピー」ですね。
例えば、
当店No.1商品!
1,000人が2ヶ月で-10kgの減量に成功!
などはユーザーの購買行動やダイエットのためにジムを探している人の行動を促進するキャッチコピーです。日常生活で当たり前に目にする広告の文言にもバンドワゴン効果は活用されています。
行列のできているラーメン店を見かけたとき、「自分も食べたい!」と感じて、人気のあるものが更に人気になる現象のこともバンドワゴン効果ですね。
スノッブ効果
「他人とは違うものが欲しい」という心理が働き、簡単に入手できないほど需要が増し、誰もが簡単に入手できるようになると需要が減少します。限定性や希少性が価値を持ちます。「みんなが持っているものは欲しくない」と感じる心理ですね。
バンドワゴン効果とは逆の効果です。
例えば街を歩いていた時にすれ違った人が、「自分と同じ靴を履いていた!」とか、「まったく同じTシャツを着ていた!」となるとちょっと嫌になりますよね。
マーケティングに活かすには、売りたい商品やサービスに制限をかけましょう!
制限をかけるのは、「数量」「日時」「地域」「会員」などです。
数量は、「1日10食限定!」とか、「世界に100個しかない限定商品」
日時は、「春限定」とか「本日21時まで!」など
地域は、「三重県ご当地キーホルダー」や「三重県限定商品」など
会員は、「ポイント特典の利用」や「サイトの利用権」、「会員限定商品の販売」など
このようにスノッブ効果を意識するだけで、売上を爆増させる場合があります。ぜひ販売戦略に取り入れるといいでしょう。
ただし、限定している理由も一緒に伝えるようにしましょう。
1
2
最近のコメント