なぜなら脳には「可塑性(かそせい)」があり、何歳になっても変化する力を持っているからです。なので、何歳から習い事を始めてもいいんです。ただ、可塑性は加齢とともに低下してしまうので、伸びやすい時期と比較すると、あるレベルに達するためには多くの努力が必要になるってことですね。
子どもが習い事をすぐに辞めてしまった、ということもあると思います。
もちろん親世代の私たちも、あまり夢中になれなかった習い事の記憶もありますよね。
実は、脳科学からみると、それでもいいのです。私自身、高校生の時に「ギター弾こうよ!」と友人に誘われ始めてみましたが、なかなか上達せず、受験も重なり長続きしませんでした。でもギターを触った経験は残ります。「0」と「1」の差は大きいもの。大人になってからもし、「またギターを始めたい」と思ったとき、過去の経験が背中を押してくれます。
子どもをよく観察して、興味を示したものは体験させてあげるといいですね。
しかし「これをしなさい」と強要したり、イヤイヤ続けさせたりするのはもちろん逆効果だと思います。
そんな中何かに夢中になると、子どもは「もっと知りたい」と考えるようになります。
例えば、親が「野球観戦」に連れていくと、自分で興味を沸かしてチャレンジしたくなったりします。私自身も小学生のときにプロ野球観戦に連れていってもらい、それから野球にかなり興味を持ちました。実際に進学するにつれて野球部にも入部し、将来への夢も膨らみ、どんどんチャレンジしていきました。
熱中体験を通じて、子どもは努力の仕方や習得のコツを自然に学びます。これこそが勉強です。親が口うるさく言わなくても、学校の勉強・受験勉強はもちろん、将来の仕事に役に立つスキルを身に付けていきます。
子どもの脳の活性化は前述までの通りですが、大人の脳も活性化するには好奇心が効くと言われます。
加齢とともに、脳内では少しずつ神経細胞が脱落していき、脳の体積が萎縮していきます。それに伴い、「名前がでてこない」「判断ミスが増えた」など、認知機能も低下してしまいます。
これは自然な老化で、病気によって引き起こされる認知症とは違うものです。健康な人でも加齢による脳の萎縮は避けることができないようですが、趣味や習い事は、こうしたことを抑える効果があります。「定年してから」とか思わずに、今すぐに何か始めるといいですよね!
また仕事だけになってしまっている生活は、脳の海馬(記憶を司る領域)や扁桃体(感情を司る領域)に悪影響を与え、記憶力や気力を低下させてしまうようです。私も気を付けなければ!と、「ハッ!」としました。
好きなことをして「楽しい!」と感じる時間は大切。楽しい気持ちで脳はリラックスできて、仕事や人間関係からくるストレスを解消させてくれます。
私も6年程前から、筋トレを定期的にするようになったんですが、1~2時間終わると、ちょっと汗をかいてスッキリした気持ちになれます。
趣味や習い事はかなりオススメです。
人間って上手に出来ていますね。仕事だけでも上手くいかない、脳は楽しんでいるときに最も活性化される。
趣味や習い事って世の中に無限にありますので、1つダメなら他のものを試してみるのもいいですし、必ず「夢中」になれるものがみつかりますよね。
年末が近づいてきましたが、皆さんもぜひ「夢中」になれるものを見つけて、今年を素晴らしく締めくくり、素晴らしい来年へ繋がる12月になりますことを祈っています!
頑張りましょう!!
2
最近のコメント