脳科学者のインタビュー記事より
遊びでも仕事でも、この「ハマる」というメカニズムの裏で、ひとの脳はどうなっているのでしょうか。
この脳科学について気になったので、玉川大学脳科学研究所長、坂上雅道教授のインタビュー記事を読んでみました。
坂上教授は脳を「臓器」と話していますが、ひとの「選択」やひとが感じる「価値」と深い関係があるようです。
彼らの研究チームは、「働いたあとのビールはうまい」理由を脳内メカニズムから解き明かしていますが、やはり努力が強いられる課題によって得た報酬の方が、努力が必要ない課題によって得た報酬よりも、主観的な「価値」が大きくなると解説しています。
また、「脳はどんな臓器なのか」についても説明しておられますが、「感覚情報を運動情報へ変換する臓器」と説明しています。人間、どこに動けばよりよく生きて行けるかを意思決定している臓器だと。
人間のような高等動物は、食べる動作ひとつにおいてもリンゴを食べるか、バナナを食べるか、「選択」をして食事しています。下等な動物ほど、選ぶということをしません。例えばカエルなどは、目に入ったものに舌を伸ばして食べるわけです。
人間の場合は「どっちにしよう?」と考えるわけですが、その判断の拠り所として私たちが使うものが「価値」とおっしゃっています。
脳科学者にとって「価値」の考え方はシンプルだそうですが、
“人が手に入れたいときに「どのくらい嬉しいだろうか」、つまり「報酬の予測」のこと”
を「価値」と定義しているそうです。
例えば私たちが、目の前の未知の飲み物を飲むときに、まずは目で見たり、匂いを嗅いだりして、その飲み物がどのくらい美味しいかをこれまでの経験から予測します。
これが「価値」だそうです。このときにドーパミンニューロンが活動をします。
そして実際に飲むと、予測より美味しい不味いという誤差が結果として出ます。この「報酬予測誤差」にしたがって、ドーパミンが分泌される量が決まり、それに応じて快感が生まれる、ということです。
夢中になる、ハマる
私たち人間は、日々過ごしていく中で色んなものを見たり、色んな事柄に出会ったりします。
知らず知らずのうちにそれらのものや事柄に興味を抱いて「夢中」になって「ハマっている」ということがあると思います。
そんな中、世の中、全てのことが上手くいくわけではありませんし、上手くいかないこともたくさんあると思います。
でも、実は苦手だと思っていたことは「勝手に難しいと思っていただけ」ということもあります。
これまで話したメカニズムからすると「難しいからハマる」わけなんで、ちょっと視点を変えてみたら「人生が変わる!」かもしれませんよね。
今日起こる難しいことも、苦しみながらドキドキしながらやっていこうと思います。きっと知らない間に「価値」を感じて「ハマって」いると思うんで(笑)
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