「不眠大国ニッポン」の改革

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「いい睡眠」はとても大切
「昔はもっと長い時間寝れたと思うけど、今はあかんわー、勝手に目が覚める!」

「20代前半くらいまでは途中で一回起きることはあったけど、放っておけば24時間くらい寝れたよな!」

「でも今は無理なんさなー*、絶対5~6時間で目覚めるし「起きやな!*」ってなる。寝るのも体力がいるって言うしなぁ」

「そもそもなんで眠くなるし、目覚めるんやろー」

「その科学は分からないけど、自然の原理というか、脳と体力の回復には睡眠が重要なことは確かなことやよね」

「寝やんと生きていけやん*し、睡眠の損失は経済の損失にも繋がるんじゃないかな」

「そう考えると人間の睡眠ってめっちゃ大事なことやね。いろいろ調べていい睡眠ができるように考えないと!」


(*三重弁そのままで記載しています)

先日、同年代の方との会話で、寝ることについてこんな話をしていました。

世の中は働き方改革などで長時間労働の改善など、いろいろな業界で休むことの大切さについても議論され、制度変更も発生してきました。
「24時間戦えますか。」の時代を経験してきた私たちや私たちより上の世代の皆さんを含め、時代の流れによって人の考え方が変わってきています。

時代の変化

元々これは、日本人の国民性が仇になっているかもしれませんが、
「休む=怠ける」
「寝ること=サボり」
という考えが経営者や上司側にあり、日本の平均睡眠時間は経済協力開発機構に加盟している国の平均より1時間短くてワースト1位を記録、厚生労働省の報告にて睡眠時間は6時間未満の人が40%と、日本人は睡眠が短いと言われています。

経済損失も大きいのです

上記の会話の不眠による経済損失も調べてみました。
アメリカシンクタンクのランド研究所は16年、30年までの主要国の不眠による経済損失について、国内総生産(GDP)比率での試算を公にしました。第一生命経済研究所が予測した実質GDPの成長率などを基に算出すると、なんと不眠による日本の経済損失は25年に18兆円規模とみられているそうです。
これほどまでの経済損失を発生させるとあって、睡眠の質を高めることや、社員の大半が交代勤務を行っている企業では近年、健康経営の一環として社員の睡眠課題に力をいれている企業も多いと感じます。

こういった状況から、「スリープテック市場」が急成長しています。
生産性向上とはよく言われたことですが、睡眠も質を向上させるために様々な研究が行われ、新しいサービスや製品が登場しています。

先端技術での取り組み

日本経済新聞にも先日紹介がありましたが、NTT東日本が異業種と組み、先端技術で睡眠の質を高める「スリープテック」でイノベーションを起こそうとしています。

睡眠問題に挑む日本最大の異業種連携コミュニティー「ZAKONE」。
こちらは2022年9月にNTT東日本がNTTDXパートナーと立ち上げたそう。睡眠関連の技術や知見を持ち寄り、発足時に14社だった輪は140社超まで急速に広がったとのこと。多彩な顔ぶれの企業が参加していて、「健康経営に力を入れる顧客側にも参加を呼びかけたい」としていて、25年春には200社を超える見通しだそうです。

それだけ不眠による経済損失を改善したいと考える企業や人が多いという証拠だと感じました。
様々なテーマで睡眠時のデータを掛け合わせて、新たな市場の創出を目指すとのことです。直接的に住居関連や、寝具などを手掛ける企業にとってはZAKONEでの発想が新しい商品の開発に生きると思いますし、様々な企業での「かくれ不眠」の悩みを抱える社員に対して良質な睡眠の提案ができる可能性が高いと思います。

仕事のパフォーマンスも上がるのではないかと期待されている取り組みです。

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