すでに起こった未来

アクションポイントとして思いだした二つの言葉

「重要なことは『すでに起こった未来』を確認することである」

事業を行う自分たちにとって非常に重要なことです。予測したことがどれほど実現したかはさほど重要ではないけれど、人口構造の変化などは今日の統計を見れば5年後、10年後の姿がそのまま予測できます。予測されている変化は、価値観や認識、目的の変化に影響を与え、市場のトレンドも変化していきます。

現在の市場に現れているトレンドを明らかにして、それらがいつまで続きそうか、自分たちの組織にいかなる影響を与えうるかを書き出すといいですよね。

「意思決定の前提とすべきものが「すでに起こった未来」である」

その未来の確認の中で、今日当たり前になっていることに反し、新しい現実をもたらしつつあるものは何かを知っていかなければなりません。

自分たちがこれから実現しようとしていること、その意思決定の前提にしているものは陳腐化していないですか?そこを自問自答や組織の中での共有を通して、市場で勝てる思考の枠組みを考えていけるよう変化していかなければなりません。

ドラッカーの影響を受けた組織は企業だけにとどまらずに、政府機関や警察、オーケストラなど様々な組織に影響を与え、20世紀の社会そのものに影響を与え続けましたよね。素晴らしい言葉の数々を教えていただけるので、私も影響を受けた一人です。

年頭にあたり、本年、そして未来について深く考え素晴らしい未来に向かっての決意をしなければ!と考えたわけですが、昨年の企業の不祥事など、業界が震撼したニュースをみて稲盛和夫氏の言葉も身に沁みます。

企業経営をする場合、損得で判断するのが一般的だろう。しかし、稲盛氏は「善悪で判断することが大変に大事だ」と話しておられました。善悪で判断するにはまず、立派な人間性を持つべしと。

人間、どうしても自分中心で考えがちで、例えば、彼の言うことを聞いたら彼ばかりが得をするとか、人間関係を考えないでこうやった方が絶対に利益になる、とかやってしまうと、その瞬間は得をしたり利益に繋がりますが、後でそれが原因で苦しくなったり損してしまうケースがほとんどです。要するに続かないのです。

商売でも「筋」を通すことは重要で、「筋」を通しておかなければ絶対に上手くいきません。それに気づかずに行動してしまい、上手くいかなかった場合は「筋」を理解するチャンスです。

分かりやすい話としては、Aさん経由でBさんの仕事をしていて、直接Bさんからやらないか?と連絡が入ったら、絶対にAさんに「筋」を通さなければならないことは、学生でも分かることだと思います。

稲盛氏の「善悪で判断する」考え方、パソピアの理念「利他」に通ずる考え方です。

いつも先人の素晴らしい言葉に力をもらっている私ですが、本年もこれらの考えのもと、すでに起こった未来を確認し、良い方向性への意思決定をしていきます。

また、素晴らしい未来のために自分の気持ちを見つめ直し、稲盛氏がプラスの考え方とおっしゃられているように、私も「自分の苦労を厭わず、他に善かれかし」と願い、一生懸命に生きていきます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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