怒られました
「バカ者」
「目がついてるのか」
「何を考えてる」・・・・
罵声を浴びながら250軒ほどの家に謝罪に行きました。
大学生の頃、新聞屋さんに住み込んで新聞配達をしていました。
新聞屋さんには毎日、大量の配達されない新聞が残ります。
その日の朝は、早く起きすぎてボーっとして、間違えて昨日の新聞を配ってしまったのです。
人生の中で、一日でこんなにたくさんの人に怒られたのは、後にも先にもこの時だけです。
目の前にやるべきことがどれだけあるかによって、行動が変わる
私は、時間にゆとりがあり過ぎると、何もせずボーとする悪い癖があります。
ですから休みの日でも、朝から晩までスケジュールを立て、「何もせず休む」ということがありません。
人は、目の前にやるべきことがどれだけあるかによって、行動が変わると思います。
行動が変わるということは、成果も変わり、行動によって育まれる能力も変わると思うのです。
良い例が「ゆとり教育」です。
円周率3.14を「3」にしたりした教育改革です。
「ゆとり教育」は1980年ごろから始まり2011年ごろまで続きました。
簡単に言えば学校の授業時間も学習内容も減らすというものでした。
2002年度からは、学校も完全週休2日制に移行しました。
また学校の評価も相対評価から絶対評価になりました。
例えば5段階の「5」は生徒数の中の何パーセント、「1」は生徒数の中の何パーセントとしていた相対評価が、クラス全員を「5」にもできる絶対評価に変わりました。
結果的には、この「ゆとり教育」で子供たちのやる気も、学力も大幅に低下しました。
国際的な学力テスト(PISA)でも学力低下はひどいものでした。
また「ゆとり教育」で育った若者が職場に入り「やる気がない」など様々な批判がされました。
2016年に、文部科学大臣が「脱ゆとり教育」を宣言しましたが、ゆとり教育で起こった学力低下は、今もまだ戻っていないと感じます。
戦後復興を遂げ、日本が経済大国になったその理由
終戦後、焼け野原になった日本が、復興を遂げ経済大国になったのは、高い教育水準があったからだと言われています。
つまり「教育」と「経済」は比例関係にあるのです。
世界の多くの国が教育に力を入れているのもそのためです。
日本は、ここ20年ほど、世界の先進国から経済的に大きく引き離されました。
例えば、日本の世界に占めるGDPは、ここ20年ほどで3分の1(18%→6%)に落ちています。
所得が上がっている国が圧倒的に多い中で日本が、ここ20年近く所得が低下傾向にあるのは、このためです。
直近の昨年の経済成長率(IMF統計)も191カ国中166位。
(ちなみに167位は少し前まで内戦をしていたコンゴ共和国です。)
日本が、このような状態になったのは、様々な要因があると思いますが、「ゆとり教育」もその一因だと思います。
今年度から実施される「働き方改革」が「ゆとり教育」のようにならないよう願うばかりです。
新しい「令和」が、日本にとって元気な時代になりますように。
最近のコメント